新規銘柄を発掘する際、株価収益率とか株価純資産倍率で振るいをかけて、事業内容を精査した上で投資判断を決定するという手順が一般的でありますが、私の場合は何よりもまず「投資する時期」を優先して考えます。

ここでいう「時期を優先する」とは投資を開始する月に合わせて、何月決算の銘柄を買うか、といったルールを決めることを言います。

これを自分なりに図表化してみたのがこちらの図になります(クリックすると拡大されます)。

20150510_inv_car

 この図表に記載されている色の意味は以下のとおりとなります。

 (1)赤色・・・ファンダメンタル的な分析に基づき確証があれば最も株価インパクトが大きい
 (2)橙色・・・リターンは限定的であるが、比較的堅実で利益も出やすい
 (3)黄色・・・業績が織り込み始め、上手くいってもリターン小
 (4)灰色・・・今期業績が織り込まれ、次期への業績推移を織り込み始める時期。投資には不向き

この表の意味を示す前に、これらの投資手法の前提条件を記載しておく必要がありますね。

最近は上方修正狙い投資といって、当該銘柄通期見通しに対して業績上振れが見込まれる銘柄に投資してキャピタルゲインを得ようという 投資手法も一般的になりつつあります。

ワタシも上方修正狙いをひとつの株価上昇のカタリストとして重視している点ではありますが、理想的な形は以下の株価推移を伴う銘柄です。

低PERの地味な銘柄→上方修正発表→投資家からの見直し→株価の中長期的な上昇=結果的な中長期投資

よって、上方修正を発表するような低PER銘柄を人よりも早く仕込み、急騰急落を伴わず少しずつ市場から認められて中長期的に株価が上昇していくような銘柄が理想的なのです。

最近の例でいうと日精樹脂工業(6293)が理想的な形となりました。

20150511_001_6293


このような視点で考えた場合、上の図表に戻りますが、 (1)から(4)のうち番号が若いほうが株価インパクトが大きいという印象があります。

 しかし、 (1)赤色の部分については1Qでの進捗が悪ければひどく売られるリスクも高まることから、月次を発表しているなど売上高の進捗が把握できたり、その他ファンダメンタル的な要因により業績上振れが期待できるなどの確証がないと怖くて手出しできません。

 よって、私の場合は(2)橙色の部分、すなわち1Qが発表された後で進捗率を考慮し、過熱感のある株価が落ち着きを取り戻したときに買う、という堅実な手法を採用するようにしています。

 上図では月別の決算銘柄ごとに色を付けていますが、橙色になっている月が投資対象となります。 例えば今日(5月11日)では、10月~12月決算銘柄を優先して投資対象とします。

逆に黄色、灰色の部分では基本的には投資時期とはしません。理由は以下のとおりとなります。

①今期の業績はすでに株価に織り込まれることが多く、上方修正も株価上昇が限定されている
②逆に上方修正がなかった場合でも株価が急落するリスクもある
③市場はすでに来期の業績を注視し、来期予想が減益だっただけで株価は急落するリスクが高まる。

ということで投資対象とする「月」について、ワタシの考えをまとめてみました。

ここでこのような意見も見え隠れしますね・・・

「この会社はPER的に割安だから投資する最適な時期なんて気にする必要がない」
「ファンダメンタルズ的に魅力のある銘柄だから投資する最適な時期なんて気にする必要がない」

などなど。このことについてはまた別の機会でこのブログに更新したいと思っています。

 
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